福岡伸一著、100分de名著 「ロフティング；『ドリトル先生航海記』」です（NHK出版、2024年10月刊）。状態は未使用に近く、非常に良好です。送料は、クリックポストで185円です。

★内容：　「自然を愛する」とは、こういうこと。動物の言葉を使いこなし、個性豊かなたくさんの動物たちと暮らす博物学者・ドリトル先生。助手のスタビンズ少年とともに、その独特な能力と知性とユーモアで愉快な旅を繰り広げる物語は、多くの子どもたちを魅了し、長く読み継がれてきた。今回は、子どもの頃にドリトル先生の物語を読んだことがきっかけで生物学者を志したという福岡伸一が、シリーズの最高傑作『ドリトル先生航海記』を新たな視点で読みとく。奇想天外で痛快な冒険物語の旅を楽しみながら、自然や動物との関わり方、「公正」であることの意味、豊かな創造力の源となる「好奇心」の大切さなど、現代にも通じる知恵や生き方のヒントを学んでいく。

　ドリトル先生は、スタビンズ少年を対等な存在として認めている。どんな人間や動物とも対等につきあうドリトル先生の姿を通して、「フェアネス精神」の大切さを学んでいく・・・。動物たちの習性を熟知した先生は、動物語で絶妙なコミュニケーションを取り合い、次々に作戦を成功させ困難を乗り越えていく。なかなかゴールにたどり着けない冒険物語だが、それは「道のり」自体を味わい楽しむドリトル先生の生き方を象徴している・・・。一行はついに目的地のクモサル島へ上陸。先生は暗号を解読し、洞窟に閉じ込められたロング・アローをチーム力を駆使して無事に救出する。先生は、偉大な博物学者（ナチュラリスト）のアローに限りない尊敬の念を表し、その姿勢から学ぶのだった・・・。その後、クモサル島では種族間の戦争に巻き込まれるが、持ち前の機転とオウムの援軍の力を借りて戦争を終わらせ、公平精神により互いの尊厳を保証する講和条約を起草。先生は島民の尊敬を集め、王様にさせられることに・・・そして最後にドリトル先生が下した決断とは？

★著者、福岡伸一は1959年、東京生まれ。京都大学農学部卒業。同大学院農学研究科博士後期課程修了。農学博士。専攻は分子生物学。米ハーバード大学医学部フェロー、京都大学食糧科学研究所助教授などを経て、青山学院大学総合文化政策学部教授。サントリー学芸賞、新書大賞の『生物と無生物のあいだ』、『動的平衡』など、「生命とは何か」をわかりやすく解説した著作多数。ほかの主な著書に『プリオン説はほんとうか？』（講談社出版文化賞）、『フェルメール　光の王国』、『芸術と科学のあいだ』、『迷走生活の方法』など、訳書に『ドリトル先生航海記』、『ガラパゴス』などがある。読書の復興・啓発を掲げて「知恵の学校」を設立。

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