●サンタナの1977年の来日公演"Moonflower Japan Tour '77"は、ライブとスタジオ録音が混在する名盤『ムーン・フラワー』リリースのコンサートツアーで、素晴らしい演奏が有名です。武道館初日、秋田県民会館、大阪厚生年金会館など、様々なブートレッグが出回った伝説のツアーですが、当然ながら、いちばん音の良い最高の音質で聴くことができるのが、この『ワンネス』に収録された録音です。
●1976年に『哀愁のヨーロッパ』が特に日本では驚異的に大ヒットし、ロックに興味のない方々もサンタナの名前を知るようになりました。77年には、『シーズ・ノット・ゼア』が世界中で大ヒットし、77年のムーンフラワーが高く評価される中で、大成功した日本ツアーの中でも、特に評価が高かった12月7日の大阪厚生年金会館から選んだ録音をA面6曲目までにまとめました。
●A面7曲目からは、当時最先端のシステムで録音できたサンフランシスコのオートマットスタジオで78年に録音したもので、トータルなコンセプトの元でアルバムの構成が練られており、寄せ集めでは全くありません。
●このアルバムは、サンタナとして初のソロ・リーダー・アルバムであると同時に、スリ・チンモイの弟子として、デヴァディップ・カルロス・サンタナの名前でリリースされた二枚目のアルバム(第一作はジョン・コルトレーンの妻アリス・コルトレーンとリリースした『啓示』"Illuminations"でした。)で、誰かと組んだアルバムとしては、第四作(第一作はバディ・マイルスとの"Live! Carlos Santana & Buddy Miles"、第二作はジョン・マクラフリンとの『魂の兄弟たち』"Love,Devotion and Surrenderになります。)ということになります。
●このアルバムは、サンタナのソロ・リーダー・アルバムですが、ライヴ録音は、サンタナ・バンドとしてのコンサートですし、スタジオ録音のメンバーも、多くは重複していますが、このアルバムを聴くと、バンドとしてのサウンドまとめる時のサンタナと、メンバーが同じでも、ソロ・プロジェクトのサンタナの違いが見えてきます。この後の時代は、ポップミュージックの世界でも評価されるようになるサンタナで、決定的になるのが99年の『スーパーナチラル』"Supernatural"ですが、サンタナのバンドとしての変わらぬDNAを楽しむためにも、必須のソロ・アルバムです。
●パーソネル情報です。
Greg Walker グレッグ・ウォーカー vocals (1, 11, 13)
Deborah Santana デボラ・サンタナ(1973年から2007年までサンタナの妻) vocals (14)
Carlos Santana カルソル・サンタナ electric guitar, vocals
Chris Solberg guitar (5,11), Hammond organ (5, 11)
Saunders King guitar, vocals (7)
Tom Coster トム・コスター keyboards, vocals
Narada Michael Walden piano, Hammond organ (9, 15)
Bob Levy strings, synthesizer (6)
Chris Rhyne keyboards (11)
David Margen bass guitar
Graham Lear drums
Pete Escovedo timbales (6)
Armando Peraza percussion, vocals
Clare Fischer string arrangements and conductor; piano (7, 12)
●紙ジャケ仕様ですが、日本盤のような分厚い紙ジャケのLP完全復刻仕様とは違って、本当に薄い薄い紙ジャケなので、紙ジャケではなく、音質本位でお考え下さい。ただ、このアルバムは、このバージョン以外には新品では入手できません。やっと見つけた一枚です。お探しの方はお早めにどうぞ。
環境先進国のヨーロッパでは、プラ削減への取り組みに熱心で、最近は、この薄い紙ジャケシリーズでの名盤再発が増えています。LPをお持ちの方が素晴らしい音質で聴きたいという需要が中心なので、日本のような完全復刻紙ジャケは追求せずに、このLPジャケットの中に入れることができるスタイルが人気です。
●ストックラバーズ2003は、これまでリリースされた全てのサンタナのCDを出品しています。段ボール梱包追跡付きで24枚まで185円で同梱発送出来ます。
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