第1回CWA受賞作。ウィンストン・グレアム（＝グラハム）著、「罪の壁（＝小さな壁；The Little Walls）」です。三角和代訳。2022年12月刊、新潮文庫。状態は、全般にかなり良好です。送料はクリックポストで185円です（※厚さ2cm以下の文庫本は、合計１㎏を超えない範囲で計4冊程度まで同梱可能です）。

★内容：　第2次大戦の残影色濃い1954年。フィリップは、考古学者の兄がアムステルダムの運河で身を投げたとの報を受ける。死因に不審を抱き、兄の謎めいた友人と恋人らしき女性の行方を追ってカプリ島へと向かったが――。善悪のモラル、恋愛、サスペンスと、さまざまな要素を孕み展開する馥郁たる人間ドラマ。第1回CWA最優秀長篇賞に輝き、戦後欧米ミステリーの可能性を切り拓いた記念碑的作品。

　CWAゴールド・ダガー賞とは：　1953年設立の英国推理作家協会（The Crime Writers' Association）によって、その年の最優秀長篇ミ ステリーに与えられる文学賞。1955年に〈クロスド・レッド・ヘリング賞〉の名称でスタートし、本作が栄えある第1回受賞作に選ばれた。1960年から ゴールド・ダガー賞と名称変更。歴代受賞作には、ロス・マクドナルド 『ドルの向こう側』、ルース・レンデル『わが目の悪魔』、ジョン・ル・カレ『ス クールボーイ閣下』、ディック・フランシス『利腕』、レジナルド・ヒル『骨と沈黙』、パトリシア・コーンウェル『真犯人』など、錚々たる顔ぶれが並ぶ。

★著者、ウィンストン・モーズリー・グレアム（＝グラハム；Winston Mawdsley Graham OBE）は1908年、英国マンチェスター生まれ。現代スリラー、時代小説、短編小説、ノンフィクション、戯曲など多数の作品を書いた。コーンウォールを舞台にした歴史小説ポルダーク・シリーズ（the Poldark series）が、BBCによってドラマ化されたこともあり最もよく知られている。ほかの代表作として、小説では『罪の壁（小さな壁；The Little Walls）』（第1回CWA賞）、ヒッチコック映画となった『マーニイ（Marnie）』、『盗まれた夜（The Walking Stick）』など、またノンフィクションの『スペイン無敵艦隊（The Spanish Armadas）』などがある。大英帝国勲章受章。2003年死去（享年95）。

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