言わずと知れた KESTER社のヴィンテージものです。年代や型番でかなり個性に違いがあるメーカーではありますが、その中で、このKESTER44 Sn60は、オーディオ再生の中でも特に交響楽に適しているのと同時に，何故かギター分野のストラトキャスターにとても相性が良いと言う離れ業をやってくれました。そんなハンダがあるのかと正直驚きました。 特定はできませんが、おそらく1950年代製かと思われます。
まずは、オーディオ再生時の印象として、近代交響楽、たとえばStravinskyのペトルーシュカなど、かなり複雑な和声でしかも大編成のオーケストラになればなるほどプラス方向に転じます。その内声の表現力。くっきりと美しく和声を描き出し、このハンダを使わない音とは全くの別物に聞こえる程のニュアンスの違いがあります。空気の情報量が違います。ストリングス、ブラス、フルートも明瞭に。少し耳障りだったピッコロも痛々しくなく、ヒステリックではなくなります。トッティも存分な力強さと共に、けっして崩れる事の無い音像。ミッドハイ（プレゼンス）の耳障りなPEAK感が改善されます。団子状に聞こえていた一群の分厚い多人数の響きの中身がよ～く聞き取れます。NASSAUに見られるアナライジング的な分解能の方向とは異なります。決定的には「音抜け」が違いますね。
1950年代から60年代のものかと思われます。
そして、急展開ですが、ギター分野で ストラトキャスター60年代ハカランダネックでは、 音が前方向に飛び出してくる感覚です。いや、これは驚きました。あまりの明瞭さで、ついつい歌になる。 ピックノイズのキリキリした付帯音が見事に生まれ変わり、よりボディーの木の響きが伝わってきます。 ブーストした音色でもボケませんでした。これは、良いですよ！！相性抜群です。
2009年頃のLAで録音された女性ボーカルものを聞きます。アルバムは「SALLY」です。 演奏はDean Parksなど 通好みの70年代中期からのスタジオミュージシャン。第一級の演奏と歌です。 ヴォーカル、バッキングのワウ・ギター、フェンダーのローズ・ピアノなどがきらびやかに前に出てきます。 ドラムは、キックの超低音がタイトな方向性に、ビートが心地よく変化します。 特にBASS LINE が くっきりするところなどは、ベーシストの方にも納得していただけるハンダに思います。 結果、JAZZ・FUSION系のヴォーカルものも、とても美味しく聞ける事がわかりました。
才能ありますよ、このハンダは。逸品です。
交響楽を鳴らすは、ストラトキャスターに優れているは、JAZZ・FUSION VOCALものにも強いとくれば、 まず最強のハンダのひとつとしてチョイスできます。実はBASSの内部配線にも有効かと・・・。

RCAのオーディオケーブル制作やアンプの内部に・・・また、ギター・ベース内部のハンダ材は勿論のこと、市販のケーブル改造や 自作のギター・ベース用ケーブルに是非お試しください。楽器用途の方の例としては、当方の出品中の #119～122、#134 などのワイヤーと組み合わせると その効果は さらに期待大です。オーディオ再生とストラトキャスターなど楽器の配線に広く才能を持つハンダは 希少だと思います。数少ない逸品です！！

残りあとわずか。貴重品ですので、お早めに入手されることをお勧めします。