J・P・サルトル著、「ユダヤ人」です。安堂信也訳。岩波新書、2023年・第75刷。状態は未使用に近く、非常に良好です。送料は、クリックポストで185円です（※通常の厚みの新書は、重さ1㎏を超えない範囲で計3冊程度まで同梱可能です）。

★内容：　世界中の人びとがユダヤ人に対して抱いている偏見は、実に古くかつ根強い。サルトルは、まったく新しい観点から、数々の具体的事実をあげて、この根深い偏見の源をつきとめ、ユダヤ人問題の本質をはじめて明らかにした。たんにユダヤ人問題のみならず、今日の人種問題に対して正しい解決の方途を示唆した画期的な書。
１．なぜユダヤ人を嫌うのか
　　　・ユダヤ人を嫌うのは自由だろうか
　　　・嫌う理由があるのだろうか
　　　・ユダヤ人を嫌うのはどういう人々か
　　　・凡庸・責任の無視
　　　・悪魔にされるユダヤ人
　　　・善玉、悪玉、聖戦
　　　・サディズム
　　　・殺人犯
　　　・人間の条件への恐怖
２．ユダヤ人と「民主主義」
　　　・抽象的民主主義の弱味
　　　・抽象的人間と具体的ユダヤ人
　　　・ユダヤ人の自覚を恐れる「民主主義者」
３．ユダヤ人とはなにか
　　　・人間の違いは、その状況と選択による
　　　・ユダヤ人の状況、人種、宗教、国家、歴史
　　　・状況の一致による共同体
　　　・同化を拒絶されたユダヤ人
　　　・常に脅かされているユダヤ人
　　　・ユダヤ人というレッテル
　　　・めくらにされたユダヤ人
　　　・歴史を取り上げられたユダヤ人
　　　・国賊でない証拠を求められて
　　　・不安な生活
　　　・正統でないユダヤ人の逃げ道
　　　・ユダヤ人の反ユダヤ主義
　　　・マゾヒズム、理性主義、批判精神
　　　・肉体観
　　　・「要領の悪さ」
　　　・金欲と功利主義
　　　・ユダヤ人の感受性と不安観
　　　・正統なユダヤ人
　　　・正統になっても問題は残る
４．ユダヤ人問題はわれわれの問題だ
　　　・真の敵は反ユダヤ主義者
　　　・われわれの目標は具体的な自由主義
　　　・反ユダヤ主義の絶滅
　　　・反ユダヤ主義は階級闘争の神秘的・ブルジョワ的あらわれ
　　　・社会主義革命こそ必要
　　　・それまではどうすべきか
　　　・反ユダヤ主義に反抗する連盟を
　　　・反ユダヤ主義と国家社会主義
　　　・ユダヤ人の自由とわれわれの自由

★著者、ジャン＝ポール・サルトル（Jean‐Paul Sartre）は1905年、パリ生まれ。哲学者・作家。高等師範学校で哲学を学び、ボーヴォワール（生涯の伴侶となる）、ニザン、レビ・ストロースらを知る。卒業後教職についたが、やがてベルリンに留学、フッサール、ハイデッガーに学ぶ。1938に小説『嘔吐（La Nause）』、1943年に哲学論文『存在と無（L'Etre et le nant）』で注目され、実存主義ブームを巻き起こす。戦後は、雑誌「現代（Les Temps modernes）」を創刊し、文学者の政治・社会参加（アンガージュマン）を主張、また徐々にマルクス主義に傾倒した。1964年、ノーベ文学書に選出されたが辞退。ほかの主な著作として、戯曲『出口なし（Huis Clos）』、『悪魔と神（Le Diable et le Bon Dieu）』など、評論『ユダヤ人（Rflexions sur la question juive）』、『実存主義とは何か（L'Existentialisme est un humanisme）』など、哲学論文『弁証法的理性批判（Critique de la raison dialectique）』など。1980年死去（享年74）。

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