梅原猛、畢生の大作、「法然の哀しみ」上下2巻です。小学館文庫。状態は、全般にかなり良好です。送料は、クリックポストで185円です。　

★内容：　法然の心に秘められた謎を探り、平等思想の原点に迫る、書き下ろし1300枚の大作。　浄土宗の祖法然は知恵第一、一生不犯の聖人といわれるが、彼が救おうとした人々は、学もなく戒も守れない庶民、悪を犯さずには生きられない凡夫、仏教によって救われがたい女人たちであった。法然はなぜ専修念仏という新しい仏教を立て、末法の世に信仰の光をあてようとしたのか。法然には、人生の深い哀しみが隠されていたからである。少年時代に負った心の疵とは何か。法然の心に秘められた謎を探り、その思想と人間像に迫る。 　構想十年、知の巨人梅原猛がついに完成させた記念碑的作品。 　今、人間法然の平等思想の原点とその現代的意義が明らかになり、これからの生き方が示唆される。

　序章　なぜ法然か
　第１章　御影を読む
　第２章　伝記が語る法然像
　第３章　父時国殺害事件
　第４章　布教への決意
　第５章　専修念仏への道
　第６章　立教開宗の宣言―三部経釈
　第７章　口称念仏の選択―選択本願念仏集
　第８章　法然の説法
　第９章　法灯を継ぐもの
　第10章　迫りくる危機―法難と流罪
　第11章　親鸞からみた法然
　第12章　悪と二種廻向
　終章　阿弥陀の慈悲と勢至の智恵

★著者、梅原 猛は1925（大正14）年、仙台市生まれ。京都大学文学部哲学科卒。立命館大学教授、京都市立芸術大学学長、国際日本文化研究センター所長などを経て、現在、同センター顧問。日本ペンクラブ会長、ものつくり大学総長（初代）、東日本大震災復興構想会議特別顧問（名誉議長）なども務めた。実存哲学について研究に取り組み、その後、「梅原日本学」と呼ばれる独自の世界を開拓した。また、「スーパー歌舞伎」「スーパー能」を創作するなどの幅広い活動を行っている。仏教伝道文化賞、NHK放送文化賞などを受賞。1992年には文化功労者、1999年に文化勲章受章。著書に『隠された十字架』（毎日出版文化賞）、『水底の歌』（大佛次郎賞）、『ヤマトタケル』（大谷竹次郎賞）など多数。2019年死去（享年93）。

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