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VHS ペンタグラム/悪魔の烙印 (1990) ルー・ダイアモンド・フィリップストレイシー・グリフィスロバート・レズニコフ THE FIRST POWER: 商品编号：p1201275528 【浏览原始网页】

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『ペンタグラム／悪魔の烙印（原題：The First Power）』は、1980年代後半のホラーブームから這い出てきたような、憑りつかれた蛇のような作品です。この映画は、悪魔の復活、超能力的な直感、そしてネオンに照らされたロサンゼルスの正義の道徳的泥沼を巡るテーマを絡みつかせています。監督兼脚本のロバート・レズニコフは、熱狂的な勢いでバディコップ・スリラーのハイオクタンアクションと超自然ホラーのオカルト的な寒気を融合させようと試みています。この映画では、常に魅力的なルー・ダイアモンド・フィリップスが、憑りつかれた刑事として主演し、サタニックな連続殺人鬼を追う物語を描いています。それは、ナラティブの穴ぼこと予算の制約にもかかわらず、1990年代初頭のジャンル映画の混沌とした精神を捉えた、荒々しく不均等な旅です。この時代、ホラーはスラッシャーの皮を脱ぎ捨て、形而上学的な恐怖を実験的に取り入れ、しばしばまちまちな結果を生み出していました。しかし、この映画はなんという魅力的な混乱でしょう。表面レベルのスリルだけでなく、信仰、憑依、そして人間の魂の脆さを、不器用ながらも真摯に探求している点で、より深い解剖に値します。

この映画は1990年4月6日にオライオン・ピクチャーズから劇場公開されました。このスタジオは、野心的なジャンル映画を後押しするのに慣れていました（『ロボコップ』や『羊たちの沈黙』を思い浮かべてください。ただし、この作品は彼らのスペクトラムのB級映画寄りです）。上映時間は98分とスリムで、LAの汚れた裏側—影の倉庫から雨に濡れた通りまで—をロケ地に撮影されています。製作値は「控えめな予算」を叫ぶようなもので、実用的効果は印象的にグロテスクなもの（串刺しや炎の処刑を想像してください）から、笑えるほど時代遅れなもの（幼児でも騙せないワイヤーワーク）まで多岐にわたります。スチュワート・コープランドのスコアは、The Police時代のシンセヘビーな緊迫感で脈打ち、映画の狂乱的なチェイスシーンをリズミカルに強調し、まるでダンス可能なビートで観客をプロットの荒唐無稽なひねりを通り抜けさせようとしているようです。プロダクションは当初『Transit』というタイトルで始まり、予算1000万ドルに対して米国興行収入は2242万ドルと、そこそこの成功を収めましたが、当時の批評家からは主に酷評され、Rotten Tomatoesでは25%の低評価を記録しています。それでも、後年のカルトクラシックとしての地位を確立し、1998年の『フォールン』に影響を与えたと言われるほどです。

物語の中心は、ルー・ダイアモンド・フィリップス演じるラッセル・ローガン刑事です。彼は連続殺人鬼専門のロサンゼルス警察官で、被害者の体にペンタグラムを刻む「ペンタグラム・キラー」を追っています。匿名電話の女性から次の場所の情報を得る代わりに、死刑を避ける約束をしますが、捕まった犯人パトリック・チャニング（ジェフ・コバー）はサタン崇拝者で、処刑を望む狂気じみた男。ローガンは警告を無視して死刑を推進し、チャニングはガス室で処刑されます。しかし、死後、ローガンは幻視やチャニングの声を聞き、救った女性警官がペンタグラム付きで死体で発見されます。匿名電話の女性は超能力者テス・シトン（トレイシー・グリフィス）で、チャニングのサタニック儀式が彼に「第一の力」—復活—を与え、他者に憑依して戻ってきたと説明します。ローガンは懐疑的ですが、チャニングの超自然的な力—他者の体を乗っ取り、馬車でパートナーのフランクリン（マイケルティ・ウィリアムソン）を踏み殺したり、同僚を十字架にかけたり—を目撃します。テスとローガンは、第一の力に詳しい修道女マーガレット姉妹（デニス・クロスビー）を訪ねますが、最初は追い返されます。チャニングの生家でテスはビジョンを得、チャニングの虐待された過去—祖父が実父だった—を明らかにします。チャニングは罠を仕掛け、浮浪者の女性に憑依してテスを誘拐し、儀式の生贄にしようとします。ローガンはマーガレットから十字架のナイフを学び、水処理場でクライマックス。ローガンはテスを救い、チャニングの体を刺しますが、マーガレットが憑依され、ローガンは刺します。警察はローガンがマーガレットを刺したと思い射殺しますが、それはチャニングの体でした。後日、テスがローガンを訪ね、憑依されたローガンが襲う夢か予知で終わる—このツイストエンディングは『トワイライト・ゾーン』を思わせます。

ルー・ダイアモンド・フィリップスの演技は、この映画の最大の魅力です。『ラ・バンバ』や『ヤングガン』で知られる彼のブローディングな激しさと少年のような脆さが、ローガンのキャラクターにぴったり。カトリック的な罪悪感—父が自殺した司祭—を背負った刑事として、超自然的な恐怖に直面する彼の変容は、説得力があります。トレイシー・グリフィス（メラニー・グリフィスの妹）はテスとして、神秘的で脆弱な超能力者を演じ、物語にエロティックな緊張感を加えますが、もっと深みが欲しかった。ジェフ・コバーはチャニングとして、狂気のサタニストを不気味に体現し、憑依シーンでの変身はB級ホラーの醍醐味。マイケルティ・ウィリアムソンのフランクリンは、ユーモアを添える相棒役ですが、早々に退場するのが惜しい。全体のキャストは、90年代初頭のジャンル映画らしいアンサンブルで、過剰な演技が映画のエネルギーを支えています。

レズニコフの監督・脚本は、野心的ですが粗削り。ゲイリー・ギルモアの転生信仰と処刑から着想を得たという点で、現実の犯罪をオカルトに昇華させようとする試みは興味深い。しかし、論理の抜け穴—チャニングの力が曖昧で、憑依のルールが一貫しない—が目立ち、当時の批評家から「馬鹿げている」と酷評されたのも頷けます。ワシントン・ポストのデッソン・ハウは「陳腐で模倣的」と切り捨て、ニューヨーク・タイムズのヴィンセント・キャンビーは「速いペースと特殊効果はあるが、全体が深刻に馬鹿げている」と評しました。それでも、LAのノワール的な風景を活かした撮影（テオ・ヴァン・デ・サンデ）と、ステュワート・コープランドのスコアが、映画に独特のリズムを与えています。特殊効果は時代を感じさせますが、グロテスクな殺人シーン—馬車の踏み殺しや十字架張りつけ—は、70年代のエクスプロイテーション映画の残虐さを思い起こさせ、私のようなホラーファンにはたまらない。

テーマ的に、この映画は憑依と復活の古典的なモチーフを、現代の刑事ドラマに織り交ぜています。ローガンの約束破りがチャニングの復活を招く点は、道徳的因果応報を強調し、カトリック的な贖罪の要素を加えています。チャニングのトラウマティックな過去—近親相姦と虐待—は、悪の起源を人間的なものに還元し、単なるモンスター映画を超えています。これは、80年代のサタニックパニックの残響を感じさせ、信仰の喪失と超自然の侵入を巡る恐怖を描いています。ジャンル融合として、アクションのチェイスとホラーのジャンプスケアが混在し、『エクソシスト』と『リーサル・ウェポン』のハイブリッドのような趣きですが、不均衡さが逆に魅力。後年の『フォールン』に似た憑依の連続が、影響を与えたとされるのも納得です。

欠点は多い—プロットの穴、陳腐な対話、女性キャラクターの扱いの浅さ—ですが、それがB級映画の美徳です。当初の低評価にもかかわらず、カルトファンの間で再評価され、故ラッパーのイージー・Eのお気に入りだったというトリビアも面白い。 2016年のドレッド・セントラルのレビューでは、「論理がずさん」と批判されつつ、楽しめるBホラーとして認められています。この映画は、ホラー史の過渡期を象徴し、90年代の超自然スリラーへの橋渡し役。VHS時代に埋もれたこの作品を掘り起こす価値は十分にあり、影の魅力に満ちたジャンルファンにオススメです。結局、『ペンタグラム／悪魔の烙印』は、完璧ではないが、魂を揺さぶる混沌とした力を持った映画—まさに「第一の力」のような存在です。

（2025年 9月 25日 10時 32分追加）
CHINCHIN