フランス人オーナーが現地で買い付けてきた、フランスの良き伝統の数々をご紹介しております。
当店の商品は、修復には100パーセント自然由来の塗料・材料を使用しております。
商品がつくられた当時と同じレシピを守った、家具にも負担の少ない修復方法で、
家具と共に過ごす家族の体にも優しいアンティークです。
天然素材は熱やアルコール、水分を長時間放置することに弱いので、ご使用の際にはご注意ください。
ご不明な点などございましたら、どんなことでもお気軽にお問い合わせください
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こちらは19世紀後半につくられた胸像です。
石を彫ってつくられているこの像、モデルになっているのは世界的な文化財である「Tte de cire(蝋の頭)」です。
「蝋の頭」は、1834年にウィカールという人物によってフランスはリールの芸術協会に寄贈された作品です。
当初は単なる寄贈されたコレクションのひとつだとしてあまり重要視されず 議事録にも詳しい説明は残されませんでしたが、その後すぐにこれは素晴らしい傑作であると満場一致で評価され、その後さまざまな研究者がこの「蝋の頭」について調査します。
何人もの学者が何年もかけてさまざまな仮説をたてましたが、この美しい作品について作者やルーツを割り出すことはついに誰にもできず、 ただ
「(いまも謎多きアートだと称される)モナリザのように、この胸像はこれからも詩人たちの想像力をかきたて、その秘密を解き明かそうとさせるだろう。出自は不明だが、ただこの作品が近代におけるもっとも美しい作品のひとつだと、はっきり言うことができる」
とし、現在も “謎の最高傑作品” としてリール美術館に所蔵されています。
そのような経緯をもった蝋の像がモデルになったこの胸像。
少しうつむいた若い女性の表情はどこか寂し気にも見えますが、人間の自然な姿がよくあらわれた美しい作品です。
髪など細部があまり精密ではなくゆったりとした表現で作られているように見えるのは 元の「蝋の頭」に忠実である故で、
蝋特有の滑らかな造りがよく再現されており、またそれに対して目鼻立ちや輪郭がはっきりとしているのは当時 傑作と言わしめた優れた部分なのだというのがわかります。
「Tte de cire」で検索するとモデルになった像の写真が出てきます。比べてご覧いただければ、なるほどよく造られているなと納得していただけるでしょう。
一つの石の塊を彫り出してつくられた「蝋の頭」。
いつ誰によって作られたのかわからない 名もなき作品が、その素晴らしさ故に語り継がれそして複製され 世紀を越えた現代でも称賛されている・・。
その気の遠くなりそうなほど長いストーリーに想いを馳せれば、“謎の最高傑作品”製作者の思いが我々にも伝わってくるような気がします。
タイプ: 胸像
年代: 19世紀後半
輸入国: France
ボディ:石
サイズ: 横幅: 31 cm奥行: 20 cm高さ: 50 cm
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*商品はアンティークという性質上、傷や歪み、色の変化などが見られることがあります。
それらも経年変化の趣としてお楽しみいただければ幸いでございます。
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