構想30年、著者渾身の華麗なるゴシック・ノワール。マイケル・コックス著、「夜の真義を（The Meaning of Night）」上下2巻（文春文庫）です。越前敏弥訳、文春文庫。状態は全般に良好です。送料は、クリックポストで185円です（※厚さ2cm以下の文庫本は、合計１㎏を超えない範囲で計4冊程度まで同梱可能です）。

★内容：　ロンドンの街の底を歩み、法律事務所のために裏仕事を請け負う男エドワード・グラプソン。英才と謳われ、名門イートン校入学を果たした男が、なぜ暗闇の街路で刃を握り締めるに至ったのか。その数奇なる半生が、いま語られはじめる。第二十五代タンザー男爵ジュリアス・デュポート。エドワードの実の父親は、この男爵かもしれない。母の遺品からそのことを知ったエドワードは、己の素性を隠し、裏稼業で知った手管を駆使して、父子関係の証拠を探しはじめた。だがやがて、男爵の寵愛を受ける若き詩人フィーバス・ドーントが姿をあらわす。ドーントこそが、かつてエドワードをイートン校放校に陥れた仇敵であった・・・。　

★著者、マイケル・コックス（Michael Andrew Cox）は1948年、イギリス、ノーサンプトンシャー生まれ。ケンブリッジのセント・キャサリンズ・カレッジ卒業。編集者として経験を積むかたわら、執筆活動を行なう。1983年、オックスフォード大学出版局より最初の著書（怪談作家M・R・ジェイムズの伝記）を出版。また同年から1997年にかけ、同出版局でヴィクトリア朝の短編小説アンソロジーなどの編集に携わる。その後2006年に、初めての長編小説『夜の真義を（The Meaning of Night）』を刊行。同作は30年前から構想されていたが、癌による失明の危険にさらされたことから2004年に執筆開始に至ったもので、全体の8割程度が書きあがった段階で話題となり、蛾烈な争奪戦のすえに英国出版史上屈指の高額43万ポンドで落札された。2008年に20年後を描いた続編”The Glass of Time”を発表し、2009年に惜しくも死去（享年61）。

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