ヴェルディ 歌劇 椿姫（ドイツ語歌唱）オリジナル抜粋 ギューデン ヴンダーリッヒ F =ディースカウ 極美品 廃盤 バルトレッティ バイエルン放送管 1966 DG

ドイツ語の“椿姫” オリジナルハイライト盤です。上記の名歌手達を揃えての録音で…これはこれで 夢の様な盤だと考えられます。
ヨーロッパの各国には それぞれ独自のオペラ文化があり、上演形態も演目も演奏も各々個性的で…同じヴェルディでも好まれる演目が違っていたりして…とても興味深いです。
その実態を窺い知るハイライト盤が かつては各国で盛んに製作されており、それらは 当然 今でも充分に魅力的です。
この盤はその代表例とも言える一枚です。ヴンダーリッヒのアルフレードに F =ディースカウの父ジェルモンと言えば それだけでもファン垂涎ですが、名花ギューデンのヴィオレッタと言うのも貴重だと感じます。当時は ローテンベルガーと並ぶ国民的なスターであり 絶対的な存在だったのだそうで、ちょうどローレンガーが注目を集めた時期とも重なるのですが、ドイツ語圏には “誰が何と言おうが ギューデン” と言い張る方が多く居られた…と聞いたことがありました。芸術 芸能と人心の繋がりの深さが感じられます。
ヴンダーリッヒは 1966年9月に亡くなっていますので、これも彼の最後期の録音のひとつに違いないと考えます。F=ディースカウの分別臭い歌も ドイツ語だと更に威力を増します。
はじめから限定された目的で企画された盤ではありますが、LP１枚約50分の中に 多くの工夫が込められていて面白いです。この場合も “乾杯の歌”を極短く編曲していたり、アルフレードのアリアをカットする代わりに 彼がヴィオレッタを罵倒するシーンを入れていたり…と 一癖も二癖もあり ニヤリとさせられます。繋ぎ方がとても巧妙で、うっかりしているといつの間にか違う音楽に飛んでしまっていたり…ある意味 やりたい放題で ちょっと油断がなりません。なにぶん 普段から歌い慣れている歌詞なので、ディクションも完成されていて 不自然さは皆無です。
いつもジェントルでテンダーな バルトレッティの指揮です。1966年の録音らしいですが、こちらも穏やかで行き届いた指揮振りだと感じました。オケがバイエルンROですので 心持ちシットリとした音楽になり、“イタリア語版”のちょうど“裏見”の様な趣で 結構だと思いました。
何かと面白い盤で オペラマニアの方にお薦めですし、殊にヴンダーリッヒファンは必携の盤だと考えます。

極美品です。本体 ケース ブックレット 共に開封時のままに綺麗だと思います。現在ではすでに廃盤かもしれないです。

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