内田隆三著、「ミシェル・フーコー」です。1992年刊、講談社現代新書。状態は、全般に良好です。本書には、増補版（講談社学術文庫版；2020年刊）もありますのでご留意下さい。送料は、クリックポストで185円です（通常の厚みの新書は、重さ1㎏を超えない範囲で計3冊程度まで同梱可能です）。　

★内容：　世界について、人間について展開されてきた西欧の思考空間には限界があったのか。表象への傾き、理性との間合いの取り方など、人間の思考に掛けられたそれらの「鍵」をフーコーはどうやって解こうとしたのか。歴史の言説分析から「合理性」の型の多様さを描き出し、思考の臨界点に挑んだ「知の考古学者」が到達した地点とは？　著者渾身のフーコー論。

★ミシェル・フーコー（Michel Foucault）は1926年、フランス、ポアティエ生まれ。哲学者。パリ大学で哲学・心理学の学位を取得し、いくつかの大学教員などを経て、1970年にコレージュ・ド・フランス教授。フーコーは権力と知識の関係性と、それが社会に与える影響を解明しようとした。構造主義者やポストモダニストと呼ばれるが、本人はこれらの呼称を否定。主著としては、60年代に『狂気の歴史』、『臨床医学の誕生』、『言葉と物』を発表し、のちに距離を置く構造主義との関わりを深める。次いで『知識の考古学』（1969）を書き、70年代に『監獄の誕生』、『性の歴史』を発表し、社会における権力の役割を強調する考古学・系譜学的手法を開発した。フーコーの思想は社会学・政治学・教育学など幅広い分野に影響を与えた。1984年死去（享年57）。

★著者、内田隆三は1949年、大阪府生まれ。社会学者。京都大学文学部哲学科卒業。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。神戸女学院大学助教授・教授を経て、東京大学大学院総合文化研究科教授、のち名誉教授。専門は社会理論、現代社会論。消費社会、ミシェル・フーコーなど研究対象は多岐にわたる。主な著書に『消費社会と権力』、『ミシェル・フーコー』、『さまざまな貧と富』、『探偵小説の社会学』、『国土論』、『社会学を学ぶ』、『ロジャー・アクロイドはなぜ殺される ― 言語と運命の社会学』（本格ミステリ大賞；評論・研究部門）など、編著に『現代社会と人間への問い』などがある。

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